ベランダの一時と浸る音楽

 ベランダで過ごす時間が好きだ。ベランダに椅子を準備し、ヘッドホンで大きめの音量で音楽を聴く。それが至福の時となっている。家の中では同じようにしても集中ができない。部屋にあるほかのものが目に入ってしまったり、家族の音や存在が気になってしまったり。それがベランダであれば音楽のみに集中ができる。

 そして空の変化も面白い。急激に変わるわけではないが、見ていて飽きない。時間帯を変えたり、座る向きを変えたりしている。ベランダが深めに作られているので、座って音楽を聴いている様子が周りに見られることはない。安心して音楽に乗れる。ライブで音楽を聴く時の集中具合に似た感覚だ。

 そして30分ほど音楽を聴く。流す曲は思い付きだ。周りの環境がどう影響しているのかはわからないが、朝だからこの曲とか思ったりすることもある。その環境に合わせて音楽を選ぶのは楽しい。grapevineが一番好きだが、SMAPも良く聴く。前回はnakamuraemiのyamabikoを聴いてテンションが上がった。やはりパワーがあって、やってやろうという気にさせてくれる。grapevineはその世界に浸れる。音を大きくしてそれぞれの楽器の音を追いかけていくと楽しい。普段は骨伝導のイヤホンなのでベースがあまり聴こえないが、ベランダでは有線のヘッドホンなので、ベースの音まではっきり聴こえる。